2009年12月2日水曜日

聖ニコラのこと


 ヨーロッパでは、12月、子供には聖ニコラからとクリスマスと二回プレゼントがある。もちろん、「良い子」なら、だが。

 聖ニコラは、サンタクロースと同じ、良い子にプレゼントを持ってくる存在で、12月6日の朝に来る。ロバに乗ってやってくると言い、前夜、ロバ用ににんじんを、聖ニコラ用に飲み物を用意して、良い子は寝て待つと、朝、プレゼントがおいてあり、にんじんにはロバがかじったあとがあって、飲み物はなくなったりしている(もちろん、親がやる)のだそうだ。ベルギー名物の「スペキュロス」という香辛料の効いた薄いクッキーがあるが、それも、昔は、この時期だけの物だったそうで、聖ニコラの木型で抜いた物をこの季節はどこのお菓子屋さんでも売り出す。
 サンタクロースとちがうのはPère Fouettard(直訳すると鞭おじさん)という従者を連れて来ること。ちょっとトルコ風?の服を着て、顔が黒い。非キリスト教現代人の私から見ると、やや政治的に正しくないところがあるような気がするが……。ドイツではクランプスと呼ばれる、角のはえた、まさになまはげのような鬼だが、やはり、鞭で叩く存在は来る。これはほんとうに怖い物らしい。また、悪い子には、朝、プレゼントではなく鞭がおかれていたりするという。
 ドイツのときには、聖ニコラのプレゼントは、お菓子とかりんごとかで良いと聞いた気もするけど、こっちはおもちゃ屋さんとかも盛り上げる。ドイツ時代には、子育て世代とは交流していなかったので、もしかしたら、ドイツでもそうなのかもしれないが……。日曜日は、お店、基本お休みだけど、11月後半は開けるし、カタログを送って来たりする。幼稚園でも「聖ニコラに持って来てもらいたいもの」と称して、おもちゃの宣伝を切り抜いて貼った物を作ったりしている(これを買え、と言われているのだろうかとどきどき)。水泳教室で、男の子たちがプレイモービルのカタログを真剣に見て検討していた。こういうカタログに執着するのは男の子の特性だろうか? と微笑ましい。

 一方、クリスマスは、家族でプレゼント交換。幼稚園でも、家族向けのプレゼントを作ったりする。去年は、子供が紙でクリスマスツリーを作って来た。今年もなにやら作っているらしい。

 去年、プレゼントをどうするか――は夫は、「日本式に、クリスマスイヴにサンタクロースが来る、で良いんじゃない?」と言っていたのだが、ちょうど、会社の先輩から子供用にと本を送ってくれたので、それを聖ニコラからと渡してしまい、さらに、クリスマスイヴには、リクエストがあったキックボードをプレゼントしてしまったし、日本の実家から送られて来たクリスマスプレゼントも渡してしまった。今年も、その伝統に則って、聖ニコラには本をあげる予定なのだが、さて、クリスマスはどうするか……。

 幼稚園に、2日、聖ニコラとPère Fouettardがやってきた。朝ご飯を一緒に食べようと言うイベントがあるので、出かけて行く。エントランスで、担任の先生たちからパンやジュースを受け取り、聖ニコラにだっこしてもらって写真を撮ったりする。日本的に幼児がみんなで聖ニコラの歌を歌ったり――なんてイベントはない。聖ニコラの歌、練習してたんだが。
 ここのPère Fouettardはまったく怖くなく、子供には英字ビスケットをくれて頭をなでてくれた。でも、もちろん鞭は持って来ていて、園長先生を始め、教職員や、保護者は叩かれてはしゃいでいた。

追記:翌日、教室に行ってみたら、「聖ニコラが昨日持って来てくれた!」という新しいおもちゃがありました。算数セット的な教育おもちゃと、絵合わせパズルみたいなの。

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