2009年10月30日金曜日

かわいいのこと

 うちの子供は、父親が大好きでしょっちゅう「パパが好き、ママは嫌い」と言っている。理由を聞くと「遊んでくれないから」とか「ハグしてくれないから」とか。まー、確かに私は子供得意でないんで、生来子供好きの夫と違って少し距離を置いてる感は否めない。が、あるとき「かわいいって言ってくれないから」と言う。

 えー、言ってませんか? 「良い子とかえらいとか言うけど、かわいいって言わないじゃん!」。確かに記憶を辿ってみると、褒めるときは「良く出来た」「えらい」、彼女が気に入っている服を着て見せに来たときは「いいじゃない」「似合ってる」と言っているかも。「え~、それは良い子、とか、えらい、のほうが良いからじゃん」「違う! かわいいが一番良いの」。
 それは私も、かわいいものは好きだけど、自分を「かわいい」存在だとアピールするのははしたないことだったり、良くないことだと思うふしがある。小中高と公立育ちだったせいか、中学生時代に「ぶりっこ」ブームがあって、アンチな気分が育ったせいか、周りにもそういう人間が多かったと思う。そうだ、大学に入ったら、私の目から見ると「臆面もなく」ピンク大好き、リボン大好き、を公言し、自然に甘ったるいしゃべり方をする人たちがいて、ああこういう文化もあるものだなあ、と思ったものだった。
 子供も、もともと、親がそういうふうに育てていたからか、機関車が好きだったり、格好もズボンが好きだったり、男の子とばかり遊んだりしていたのだが、年頃なのか、ベルギーに来た頃あたりから、お姫様嗜好になって来た。服はピンク、ワンピース、フリルありが好き。しょっちゅう、まつげをばりばりにはやしてふりふりの服を着たお姫様の絵を描いている。靴にはちゃんとヒールまで描いて、「お姫様はこういうの履くの」と言っている。「ママはどうしてこういう靴履かないの?」「頭痛くなるから嫌いなんだよね~」。まあね~、私も若い頃はヒールのある靴履いてましたけど、最近とんと履かなくなりました。かろうじて手元に少し残してあるパンプスもフラットなものばかり。先日、冬用にブーツを買ってやったら「この靴は、かかとがぴっとなってるってことね、頭が痛くなる靴ね」と言ってうっとり履いている(ほんとうはフラットな靴です)。
 ドイツ製でPrincess Lillifeeというお姫様キャラがあって、いろいろグッズ展開しているのだが、先日、その売り場に連れて行ったら「C'est mignon! Regards Mamman!! C'est princess.....C'est rose....C'est petite.....」と鼻にかかった高い声でため息まじりにつぶやいている。幼稚園でも、そして他の国の子たちともこういうガールズな会話をしているのかとちょっと面白い。親が教えなくても、こうして「かわいいものは良い」を覚えて行くのか。私も、もう忘れてしまっただけで、5歳の頃は素直にそういうものを良しと受け入れていたのかも。

 先日は「私、大きくなったらお嫁さんになるの」と言い出し、また私を驚愕させた。「へー……、私、そんな夢持ったことないなあ」「ママは、お嫁のママになる、って思えば良いじゃん」。そんなことも夢見たことはありません。さてさて、この子はいつまでこのフェミニンなままなのか、これからも環境で変わって行くのかな。

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