2009年9月24日木曜日

ostheopathieのこと

 仕事も趣味も目を酷使する物ばかり。眼精疲労からくる肩こりには、ずっと悩まされてきた。東京で働いているときには、職場のそば、自宅のそば、いくつもマッサージや整体、鍼等々、リラックス関係のサロンにはお世話になってきた。
 この春、いつもと違う痛みが、左の上腕に走るようになった。いやなしびれもあって、ちょうど、日本に帰国したときに、実家のそばの整形外科に行く。症状を聞き、医者は、手を掴んだり、上に持ち上げたり、脈を診たり――で下った診断が「胸郭出口症候群」。なで肩の人間が、パソコンを使うなど、腕を前にした状態をキープし続けたり、椅子や机の高さが合わない等で不自然な姿勢をとり続けると、なで肩が悪化、鎖骨が下がって、神経や血管を圧迫しているという。温めるとましになるとか、肩甲骨の回りの筋肉を鍛えると良いとか、ストレッチしなさいとか、教わって、塗り薬と痛み止めを処方してもらう。要は、姿勢が悪くて運動不足ってことですな。

 日本のテレビ体操を朝やるようにしたり、暖かくなってきたことも大きいのか、ずっと楽だったのが、このところ、どすんと急に寒い日が来ることがあって、そんなときにまた痛みが出るようになった。ばあさんだ……。
 ブリュッセルでも、どこか、肩こりに効くところはないか――と思い、いろいろ探してみた。日本人セラピストのサロンも発見するが、通うとなると、ちょっと遠いし、探しているうちにヨーロッパならではのものを体験してみようと野望が湧いてきた。

 ヨーロッパでは、整体のようなもので、Kinésithérapieと、ostheopathieというのが一般的らしい。とくにKinésithérapieは、気をつけると、看板を掲げている建物も多いし、妊娠中や産後に紹介されることも多いと、『ベルギー生活便利帳』にも書いてある。ただ、医療機関なので、かかりつけ医の紹介がないと行かれないところも多いらしい。
 ネットでいろいろ探しているうちに、隣の市(とはいえ、うちは市のはじっこなので、かなり近い)Tervurenに、オランダフランス英語ドイツ語に対応しているというostheopathieのサロンを発見。この街は、オランダ語圏なのだけど、イングリッシュスクールがあり、英語圏の人もたくさん住んでいるそうだ。こじんまりとした街で、都心よりは出やすいので、ときどき遊びに行ったりしている。商店では英語が通じやすく楽々。
 ドイツ語のページはまだ工事中だが、とても判りやすいサイト。料金や時間、セラピストの紹介もきちんとしている。夫婦二人+従業員女性一人でやっている。夫はイギリス人、妻はドイツ人とベルギー人のハーフでベルギー育ち。ostheopathieをイギリスで学ぶ時、出会い結婚したそうだ。医者の紹介なしでも受け付けるともある。
 まずは、サロンに出向いてみるが、普通の住宅で、とても、飛び込んで交渉する――が出来そうにないので、電話。女性が出るので、いきなりドイツ語で「ostheopathieの予約をしたい。初診」と言ってみると、ドイツ語で返ってくる。これは楽。「いや、子供が小さいんで、夜は無理」「週末より平日がいいんですけど」「水曜は午前中のみで!」と、言っているうちに、2週間くらい先になってしまった。

 さて、その予約の日がやってきた。サロンの建物に入り、施術室の扉のある廊下で待つ。そのうち、サイトで写真を見た男性が子供を連れてやってきて、奥のプライベート部屋に入って行く「おばあちゃん」という単語(これは蘭独同単語)が聞こえてき、迎える女性の声もする。しばらくして、白衣に着替えた男性が出てきて、施術室に入る。サイトで家族関係まで読んでしまっているので、なんとなく状況が想像でき、こそばゆいようなおかしいような。
 時間になったところで、もう一つの施術室の扉が開き、女性が英語で招いてくれる。カイロプラクティクスと似た施術台があり、PCや書類の置かれた机で対面する。「ドイツ語で話しても良いでしょうか。そのほうが私には良いので」と宣言すると。「かまわない」とドイツ語が返ってくる。
 まずは問診。
*痛みの箇所→首から背中(指で示しつつ)が痛い、とくに左。
 頭痛はしないか→今はしないが、月に一度ほど
 腕には痛みはないか→痛みと言うほどではないがはりはある。
 手先にしびれは出ていないか→それはなし。
*いつからか→もう慢性化しているからな……と思いつつ、今回のきっかけになった「今年の春」と答えると、そんなに長く!? とすごく驚かれるので、「いや、痛いのはときどき、普段ははっている程度。疲れると痛くなる」と言い訳する。
*医者には行ったか、どういう診断だったか→春、日本で医者に行った。肩が前側に湾曲している(身振りで)、結果、鎖骨と肋骨の間(単語が出ないので指を示す)が狭くなり、痛みを生じている。塗り薬と飲み薬のみの処方で、一番ひどかったときだけ使っていた。
*手術したことはあるか。健康面で問題はあるか→なし。

 部屋の隅のついたてを指し、下着だけになるように言われる。施術台に座って、首を触られたり、腕を触られたり。そのあとは、横になって、日本での「ソフト整体」の感じ。筋にそって、優しくおしたり、なぞったりひっぱったりする。指示に合わせて呼吸したり、腕を伸ばしたり組んだり。左側の首のこりは驚かれた。悪いところを指摘されると、得意な気持ちになってしまうのはいかがなものか。
 終わると明らかに体が軽くなり、むしろだるさが出てきている。自分でも、立っているときの姿勢が違って、脚がそろう感じにびっくり。久しぶりに、体に優しいことをしてあげた気持ちになる。次は、1-2週間後に来てくださいと言われ、その割には、ずっと一杯で、ちょっと先になってしまったが、次の予約も入れて、第一回は無事終了。

追記:その後、次回予約を入れた日の都合が悪いことが判ったので、電話。施術中で一時間後にかけ直すと言われるが、まったく連絡がないので、メイルで連絡。つつがなく変更できる。私のドイツ語も、まったくたいしたことないのだが、この程度でもフランス語が出来ればブリュッセル生活も変わるかもなあとは思った。

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