2009年7月28日火曜日

グリンデルヴァルト旅行のこと

 6泊7日グリンデルヴァルトトレッキングツアーに行ってきた。といっても、運転できる人間が夫一人、一気にグリンデルヴァルトまで行かれず、行き帰りに経由地一泊を付けているので、グリンデルヴァルト自体は4泊、まる3日である。
 もともと、母親が、海外旅行で行き残しているのは、グリンデルヴァルトとアルザス、アルザスはツアーで行っても良いけど、グリンデルヴァルトは連れて行って、と言われていたので企画したもの。遊びに行く遊びに行く言う割に、父親がいなくて腰が重くなってきていて、なかなか具体化しなかったのを、日系航空会社なら、空港でもシニアサポートが付くし、とひっぱり出したのだった。それを直前の子供の不調で、あやうくあきらめるところだった。

 我が家の旅行は、企画担当は夫で、いつも地図やガイドブックを見てどこに行くか考えて、実現してくれる。今回も「グリンデルヴァルトだって~」と言っておいたら、日程+トレッキングルートがばっちりくまれていた。それをつまらないと思う人も多いだろうけれど、さいわい私は、けっこうそれが楽しめる方。

 さて、初日は夫が半休をとって夕方旅立ち。20時すぎにフランス、ロレーヌ地方のメッスにたどりつく。ホテルのそばのレストランの外席で夕食。大聖堂が有名な街で、面したホテルに泊まったけれど、改装中とかで中は見られなかった。ホテルにチェックインするなり、外のレストランに食事に出る。面した広場で、ペタンクをやっている。私以外の三人は、近づいて行って見物していて、「やってみるか」とか言われたらしい。堀江敏幸氏『熊の敷石』を読むまで知らなかった競技だけど、こっちはけっこう盛んなのか、ブリュッセルにもペタンク場がいくつかある。料理もとても美味くて感動。ジロール茸が特筆ものでした。
 翌朝、外から大聖堂を眺めて、朝市を流す。ジロールもたくさんあるし、となりの芝生状態なのか、どれもどれもおいしそう。帰りじゃないから買えないのが残念だった。二階建ての屋内市場もあって、なんだかイタリアとかスペインみたい。
 途中、アルザスのリボーヴィルでお昼ご飯。フラムクーヘンも、じゃがいものグラタンも美味。ああ、私はどうしてこういう肉+じゃがいも+乳製品のみ――な食事が好きなのか。

 そして、グリンデルヴァルト。夫がとった宿は、街から離れていて車がないとまるで不便なところ。まわりは牧草地。アイガーを臨むすてきなロケーション。さすがに在住でないと行きにくいのか、ほかに三家族いた日本人家族もブリュッセル在住とかだった。食堂の脇に小さなプレイルームがあって、プレモやレゴ、カードゲームが置いてあって、子供はすっかりはまり込んでしまった。
 夫企画の三日間のトレッキングルートは、それぞれ、「ユングフラウ、アイガー、メンヒ三山そろい踏みを眺めながら(14000歩強=母親の万歩計による)」「牛たくさん+夏の牛小屋+流水(11000歩強)」「お花畑のわきをゆっくり歩く(9000歩弱)」と性格がはっきりしていて、楽しかった。基本は、乗り物で高いところへ上がる→だらだらと下ってお昼ご飯→また乗り物で下山。乗り物も、6人乗りのゴンドラ(冬はスキーを外に刺して乗るやつですね)、登山列車、車体自体が斜めになっている登山列車(ヴィクトリアンピークとかにあるやつです)、大型ゴンドラと、ヴァリエーション豊かで堪能。しかも、滞在している三日間、ずっと天気がよくて、日頃の行いの良さ(誰の?)を感じたのだった。

 が、そんなすてきな道なのに、子供がまったく歩かない。もちろん、体調も万全ではないし、もともと初めての場所には物怖じしてしまって慣れるまでに時間がかかる、風光明媚なんて興味ないし、平地だって夫が一緒のときは甘えてしまってあまり歩かない、乗り物に弱いこともあるし、いきなり高度を上げる乗り物に参ってしまっていたりもするのだろう――と、ずっと夫が肩車で歩いていた。2日目に夫がおなかを壊してダウンしてしまい、3日目はついに、私が肩車するはめに。一度、楽しい気分を盛り上げて、歩かせることに成功したものの、いきなり道のない草むらを走って尻餅をつき大泣きになって、また肩車に。
 そういった風光明媚に目覚める前の子供対策なのか、乗り物の駅や、昼ご飯のレストランには必ず遊び場(ブランコや滑り台等、けっこう立派な物が多い)が設置されていたのだが、それはもれなく遊びたがるのだった。そこまで肩車で来ておいて、遊び場が眼に入るなり、降りて走りよる子供。うーむ、歩けないなんて嘘じゃん! 釈然としない気持ちはともかく、高度2000メートルでブランコやくねくね曲がった滑り台、回転遊木、高度1600メートルでトランポリンは果たして気持ち悪くないのか? 

 2日目、夫がおなかの調子が悪いと言い出した。全身だるいというし、直前の子供と症状が似ている。昼は子供のために持ってきた薬を飲んで、様子見。やっぱり寝ていた方が良さそうなので、山から戻って、彼は一人で寝、子供はプレイルームに、母と私は、アイガーを眺めながら、外席でお茶。夜ご飯も宿で食べた。
 ご飯後は、プレイルームにあったカードゲームを部屋に持ち込んで遊ぶ。ドイツの人気ウサギキャラクターFELIXのドミノ、ファインディング・ニモのメモリー(神経衰弱みたいなやつ)、UNO。
 このニモのメモリーが、36枚の1ペアずつの72枚で、すごく大変だった! 同じキャラなら良いとするのかな? と思ったりもしたが、3キャラ4キャラ書き込まれたのもあるし、それも無理があるだろう。一番若い子供は嬉々としてとっていたが、記憶力に衰えを感じる40代+70代にはつらかった。
 母親は、UNOは初めてだというけれど、私は、学生時代の合宿やスキーを思い出して懐かしかった。酒飲み学生が徹夜でやる物だよな……。当時はなかなか終わらない物だった記憶があるけれど、初心者のために、ワイルドカードを外しているせいか、3人だからか、はたまたしらふだからか、けっこう簡単にゲームオーバーになるのだった。
 夫は、一人で絲山秋子氏『海の仙人』を読み、「悲しすぎる、こんな悲しい話はダメ!」と怒っていた。しかし、この本は読むたびにラストの印象が変わる。
 この他、私は『寺田寅彦随筆集 二』を、母親が中公新書『ヨハン・シュトラウス』、『米原万里対談集 言葉を育てる』(もともとは私の本棚にあったもの)、図書館で借りて持ってきたという(だめじゃん!)『グリンデルヴァルト通信』(検索してみたが、うまく検索できず、正しいタイトルでないかも)、子供用に『長くつ下のピッピ』『いやいやえん』があり、旅行中に回し読みをしていた。私は、子供には強く「自分で読めるようになった本は読んでやらん!」と言っているので、よほど夫が体調が悪い等のときでないと被害に遭わないのだが、母親は、「読んで読んで」攻撃を受けてぐったりしていた。

 とまあ、こんな感じで、グリンデルヴァルトは終わり、帰りは、コルマール、ストラスブールをざっと観光しつつだらだらと帰ってきた。最後の宿(ドイツのフライブルク近郊)の夜ご飯――豚肉の焼いたのにジロール茸ソースがかけてある。シュペッツレ(このあたりのパスタ)添え――がとても美味しくて、やはり私はドイツ味覚。母親のニジマスのソテーのジロール茸ソース、夫の魚のすり身のゆでたののほうれん草ソテー添えも美味しかったし、デザートにクレムブリュレにミントチョコアイス添え(私)や、ヴァニラアイスクリーム(子供)、ヴァニラアイスに熱いベリーソースかけ(母親)をとったのも美味しかったな〜。

 さてさて、ところで、ベルギーはヴァカンスが長いと書いてきたし、今年はもう一度8月にも1週間の旅行を考えていて、酷暑の日本で働いている皆さん申し訳ないですな! はっはっは~――なのですが、夫は日本企業の人なので、普通に日本で定められた有休(年20日)を消化しているだけなのです。それでも、こんなに休めるなんて、いかに日本にいるときは、休めていなかったのか……。

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